どんな女性にも可能性のある怖い病気、子宮頸がん。
しかし最近では、子宮頸がんを予防できるワクチンが開発されているのをご存じですか?
今回は、子宮頸がんを予防する効果が期待できる“HPVワクチン”について紹介していきます。
子宮頸がん予防に少しでも興味のある女性はぜひ最後まで読んでみてください!
子宮頸がんは予防できる時代になった
日本で子宮頸がんにかかる女性は年間何人くらいだと思いますか?
病気に関係することとなると、特に若い世代の女性は「自分には関係のないこと」と考えてしまいがちです。
しかし実は、子宮頸がんにかかる女性は何と年間1万人以上。
しかもそのうち約2,800人の方が死亡しているという現実があります。
さらには子宮頸がんに罹患した女性のうち、ほかの年齢層と比べて若い世代が増加してきていることが近年問題視されているのです。
これだけ聞くと恐ろしい話ですが、ここからが大切な話。
子宮頸がんは、ワクチンによって予防することができます。
ただ恐れるのではなく、正しい知識を持って病気に対抗できるよう準備をしておきましょう!
子宮頸がんとはどんな病気?
子宮頸がんの95%以上は、とあるウイルスへの感染が原因。
そのウイルスとは、ヒトパピローマウイルス(HPV)です。
このウイルスに感染した女性のうちの一部が、将来的に子宮頸がんを発症することに…。
ウイルスに感染してから子宮頸がんになるまでには、短くても数年、長いと数十年の期間がかかります。
しかも子宮頸がんは一般的に症状が出にくい病気のため、定期的な検診を受けなければ発症していることにすら気づかないことがよくあるのです。
ごく初期の段階で子宮頸がんを発見することができれば、子宮を温存する形で治療が可能。
しかし、手術で切除する部位的に、術後の妊娠における流産や早産のリスクが高まってしまうことがあります。
また、手術によって子宮の入り口が閉じたり細くなったりする可能性もあり、妊娠や出産に影響を与える可能性もゼロではありません。
初期の症状が出にくいため自覚症状がほとんどないのが子宮頸がんの怖いところ。
徐々に進行してくると、
・不正出血
・性行為での出血
・下腹部痛
などの自覚症状が出てくることもありますが、そこまで病状が進行してしまうとその後の経過が良くない例が多いのが不安要素です。
結論、どんな女性もヒトパピローマウイルスが原因の子宮頸がんになるリスクは抱えているため、予防する手段はとっておいて損はありません!
ちなみにヒトパピローマウイルスに感染することは性病には当たらないです。
性病に関する正しい知識などはこの記事でも解説しているので気になる方は読んでみてください。
子宮頸がんは彼氏や旦那さんとだけ性行為していてもなる
この記事は、パパ活や風俗をしている女性が見ていることが多いとは思います。
子宮頸がんあるいは子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスに感染していることが彼氏や旦那さんに知られると、浮気などがバレるのではないのか?と不安になる方もいるかと思いますが、結論から言うと「ウイルスに感染している=浮気をしている」ということにはなりません。
確かにヒトパピローマウイルスは性行為によって感染するのですが、じつはウイルス自体はかなりありふれたものです。
3年間旦那さんとしかセフレ をしていない女性でも4割ぐらいで感染するという研究結果もあるほどどこにでもありふれたウイルスなのです。
逆に言えば誰でもなりうる病気だからこそ事前の感染対策が重要になるのです。
子宮頸がんを予防できるHPVワクチン
ここからは、子宮頸がんを予防できるとして国内でも提供されているヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンについて詳しく紹介していきます。
2価
2価は、サーバリックスというワクチンです。
HPVには複数種類があるのですが、16型と18型の2種に対応していることから2価と呼ばれます。
HPV16型と18型については、この2つの型だけで子宮頸がんの原因のなんと5~7割を占めると言われているため、2価のワクチンを打つだけでも子宮頸がんの予防には大きく役立ちます。
2価ワクチンはウイルスの予防効果が持続する期間が長いという研究結果も出ています。
4価
4価は、ガーダシルと呼ばれるワクチンです。
2価ワクチンが対応しているHPV16型、18型に加えて、HPV6型、11型を含む全4種類の型に対応していることから4価と呼ばれます。
性病のひとつとして有名な尖圭コンジローマはHPV6型、11型が原因となるため、4価ワクチンを打つことは尖圭コンジローマの予防にも役立ちますよ。
2価ワクチンよりも守備範囲が広い分、持続性については若干劣ると言われています。
パパ活女子・風俗嬢必見!9価HPVワクチンとは
これまでは、子宮頸がんのワクチンといえば2価と4価が一般的でした。
しかし近年、新しいワクチンとして9価HPVワクチン「シルガード9」が人気を集め始めているのです。
9価ワクチンはその名の通り、予防できるウイルスが全部で9種類。
HPV6型、11型、16型、18型、31型、33型、45型、52型、58型の9つの型の感染を予防します。
しかもそのうちHPV16・18・31・33・45・52・58の7つの型のウイルスが原因となって引き起こされるのは子宮頸がんだけではありません。
・腟がん
・外陰がん
・肛門がん
・中咽頭がん
などの原因となることがわかっています。
ということは、9価ワクチンを打つことは子宮頸がんだけでなく上記の各種がんの予防、そして尖圭コンジローマの予防も可能ということになるのです。
性的な接触がどうしても多くなりがちな風俗嬢やパパ活女子にとっては、予防できるウイルスが多ければ多いほどうれしいですよね。
しかし押さえておきたい重要なポイントがあります。
それは、9価ワクチンはまだ国内で公費接種ができる対象ではないということ。
サーバリックスとガーダシルについては公費で定期接種が可能ですが、シルガード9は2022年現在、公費での接種はできません。
完全に自費での接種になってしまうということは忘れないようにしましょう。
ただ、性的な接触が多い風俗嬢やパパ活女子にとっては、自費である程度のお金がかかったとしても9価ワクチンを打って損はないと思います。
現に、風俗で働く女性のなかには自分の身を守るため、すでに自費でワクチンを打っている方がたくさんいます。
9価HPVワクチンに関するQ&A
公費接種ができないという点でまだまだ浸透していない9価ワクチン。
ここからは、そんな9価ワクチンについて知っておきたいポイントをすべてまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
9価HPVワクチンの接種費用は?
9価HPVワクチンの接種費用は完全に自費になります。
2価や4価のように公費の補助は出ませんし、保険も適用になりません。
医療機関にもよりますが、だいたい1回の9価ワクチン接種費用で3万円程度は見ておいた方が良いでしょう。
9価HPVワクチンに副反応はある?
9価HPVワクチンは特化して起こりやすい副反応というものはありません。
ただ、注射部位の痛みや軽い腫れはよくある症状として報告されています。
重篤な副反応(アナフィラキシー、蕁麻疹等、ギラン・バレー症候群など)については報告自体あるものの、症例自体が非常に少なく頻度についても不明というくらい稀なことです。
副反応が絶対に出ないと言い切れるわけではないものの、過度に副反応を恐れる必要はないと言えるでしょう。
3回接種のペースは?
9価ワクチンはトータル3回の接種が必要で、ペースとしては初回接種から2ヶ月後に2回目を打ちます。
そして初回接種から数えて6ヶ月後に3回目を接種します。
うっかり接種を忘れて正しい接種時期を逃してしまった場合でも、気づいた時点で接種するべきなので、かならずワクチンを打っている病院に相談するようにしてください。
摂取できる年齢は?
9価ワクチンの接種については、9~45歳の方に推奨されています。
病院によって何歳から接種が可能か規定を設けている場合があるので、事前に問い合わせてみましょう。
だいたいにおいては15歳以上であれば予約を受けてくれますが、未成年が9価ワクチンを希望する場合は保護者の同意が必須となります。
また、何歳であっても妊娠中や授乳中の場合はワクチン接種を断られることがほとんど。
この時期は避けてワクチン接種を検討しましょう。
過去に別のHPVワクチンを接種していても摂取できる?
2価ワクチンや4価ワクチンをすでに接種している方でも、さらに予防できる対象が豊富な9価ワクチンに興味を持つかもしれません。
しかし残念ながら、過去に別のHPVワクチンを打っている場合には9価ワクチンの接種は推奨されていません。
どういった作用があるかも不明であり、安全性が確立されていないため、現状は過去に別のHPVワクチンを打っている女性の9価ワクチン接種はできないのです。
まとめ
女性なら誰しも罹患する可能性がある、子宮頸がん。
セックス経験のある女性の過半数が感染するヒトパピローマウイルスが原因のため、子宮頸がんを予防したいのであればHPVワクチンの接種を検討しましょう。
予防できるウイルスの数に応じて、現状国内では2価、4価、9価の3種類のワクチンの接種が可能。
風俗嬢やパパ活女子など性的な接触の機会が多い女性は、全額自費にはなりますがより多くのウイルスを予防する9価ワクチンの接種がオススメです。
すでに子宮頸がんになってしまってからの予防効果はどのワクチンも発揮しないため、できる限り早い段階でワクチン接種を検討してくださいね。